春らんまん 石山寺から三井寺へ
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石光山石山寺は、琵琶湖から流れ出る瀬田川の西岸に位置する真言宗の大本山です。境内には至る所に壮大な硅灰岩
(天然記念物)が突出し、巨大な堂宇もその上に建てられて
います。「石山寺縁起絵巻」によれば、石山寺は天平19(747)、聖武天皇の勅願により 奈良東大寺の別当弁僧正が建立しました。平安時代には真言宗寺院となり、数多くの貴族や上流文学者が参拝する「石山詣」が盛んになりました。

御本尊は日本で唯一の勅封秘仏二臂如意輪観世音菩薩で、安産・福徳・縁結び・厄除けにご利益のある観音様として、広く信仰されてきました。観音が33の姿で人々を救済することにちなみ、33年ごとに御開扉が行われています。平安時代には京都の清水寺や奈良の長谷 寺と並んで三観音とされ、多くの方々の信仰を集めました。